マタニティブルー



妊娠期や出産の前後は、こまめに病院に通いますが

『病気じゃないんだから大丈夫』と言われることも多いです。


私は、娘の出産は帝王切開だったので

麻酔が切れた後、かなりの痛みが続きました。

(1か月くらいはロボットのようにしか動けなかったです。)


今でも“あの時は痛かったなぁ。痛くて死にそうだったなぁ”

としみじみ思うのですが


当時、いろいろな方から『病気じゃないから』と言われました。



でも、妊娠・出産は

女性の身体にとっては大きな変化の連続です。


身体の変化だけでなく、ホルモンの増減の波も激しいので


『病気じゃないけど、病気と同じくらい大変なこと』

だと私は感じています。



身体やホルモンの変化だけでなく

メンタル面でもかなりの変化が起こります。


これからやってくる子どもとの生活に向けて

経済的なこと、仕事のこと、家族との関係…


新しい命を授かる、育てていくという責任感や

いろいろな不安や心配事も出てきます。


ホルモンが安定せず、考えなければならない事も増え

つわりや、日中の眠気、お腹が張るなど

リラックスを心がけていても

やはりどうしても緊張感はあります。



しかも男性の方は、自分の身の内に命を宿しているわけではないので

どこか能天気で、真剣に考えていないように見えたりしますよね。


女性からしたら「これから子どもが生まれてくるの分かってる?」

…と、他でもないパートナーがイライラの原因になっていたり。


出産したら今度は、授乳や、夜泣きなどで眠れない日々が待っています。



普段とは全然違う状況なのに

『病気じゃない』と自分に言い聞かせて

その状況をムリに『ふつう』にしようとするのはとても危険です。


多くの精神疾患は

『苦しさをかくして、外に出さないように押し込めること』

から生じてくるものです。


小さい頃からの積み重ねで

“かくしグセ”に本人が気づかない場合もありますが


『病気じゃない』という言葉のせいで

辛い状況に、さらなる我慢が重なってしまうのでは…

と、心配するところです。


上の世代は、それこそ出産ギリギリまで仕事をして

出産後も2週間で職場復帰など

過酷な状況で子育てをしてきた方も多いですよね。


そういう『先輩』から

「今の若い世代は恵まれてる。私たちの時はそんなに仕事休めなかった。それで大変だなんて甘えてる」

というようニュアンスの言葉を、私も言われたことがあります。


ただ、そういう過酷な状況の中で心身ともに疲弊してしまい

結果、養育者自身の健康を損ねたり

児童虐待やマルトリートメント(不適切な養育)が多発してもいました。


一昔前は、親から叩かれたり怒鳴られたりというのはごく普通の光景であって、それによる通報などほとんどありませんでした。


学校の先生も、竹刀を持って歩いていたり…

男子は特に、よく殴られていましたね。


私の親も、私自身も、しつけのための暴力は許容されていた時代に育ちました。



けれど、現代の親は(学校の先生もそうですが)

子どもと関わるうえでの精神的な見直しや成長を強く求められます。


地域や親の方針にもよると思いますが

私が子どもの頃は、4・5歳にもなれば、「公園に行ってくるね!」

と子ども同士で遊びに行き、親は家にいました。

「妹も連れて行きなさい」なんて言われて、子どもが子どもの世話をしていたような。


旅行などは別ですが、日頃“親が一緒に遊んでくれた”という記憶がありません。

記憶に残っているのは、子ども同士の遊びです。

(都会の方はまた違うのでしょうか…?)



我慢も、花粉症と同じように

自分の中のバケツ容量がいっぱいになれば、何らかの症状となって外に出てきます。


産前産後の不調としては、マタニティブルーや産後うつが有名ですが

そうなって初めて『病気だからいたわらなければ』となるのではなく


妊娠・出産や子育てという大きな変化と大仕事の中で

心身にはいつも大きな負担がかかっているものなので


どうか『病気じゃない』とがんばりすぎないようにしてくださいね。



親の心と体の安定は、子どもの幸せにつながります。


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